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「性格が悪い」と言われてしまう

 

「性格が悪い」と言われてしまう

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生きづらい人生の歩き方

 

第89回
「性格が悪い」と言われてしまう

 

┃性格が悪いと言われるとショックが大きい理由

 
あなたは「性格が悪い」と言われたことはありますか?
 
たとえば、次のようなことをしてしまったあとに言われることが多いのではないでしょうか?
 
・他人の悪口を言う
 
・他人の不幸をよろこぶ
 
・他人を見下す
 
・他人の嫌がることをする
 
私たちが使う「性格」という言葉には、「心の個性」という意味合いが強いですよね。
 
つまり、ものごとをどのように受け取るか、そしてどんな感情をもつかという意味で使われる。
 
たとえば、ものごとを意地悪く受けとったり、ねたむ感情をもつ人を「性格が悪い」という傾向が強くあります。
 
まさに「性格」とは「自分の心そのもの」。
 
それゆえ「性格が悪い」という言葉は、言われてみるとなかなかショックが大きい。
 
しかも一度や二度ではなく、しょっちゅう言われてしまうとかなり苦しいものですよね。
 
行動を否定された場合と違い、自分の存在自体を否定されているような気分になってしまいます。
 
さらに、子供の頃に親から言われてしまい、それが心の傷となっている人も少なくありません。
 
だから、自分なりに性格を「直そう」としてきた。
 
本を読んだり、話し方を研究したり、相手を褒めたり・・・。
 
それによって自分の行動をがんじがらめにしばりつけて苦しくなってしまう人もいます。
 
それでも懸命に努力をつづける。
 
にもかかわらず、どうしても「性格が悪い」と言われてつづけてしまうのです。
 
 

┃同じことをしても許される人がいる

 
さらにその人を悩ませるのは、同じようなことをしても許される人がいることです。
 
他人の悪口を言っているのに、みんなと一緒に盛りあがれる人もいる。
 
他人の不幸を笑っているのに、楽しいと言われる人もいる。
 
他人を見下しているのに、尊敬される人もいる。
 
他人の嫌がることをしているのに、笑って流される人もいる。
 
自分と同じことをしているのに、決して「性格が悪い」とは言われないのです。
 
 

┃性格が悪いことを隠しとおせる人もいる

 
また、「性格が悪い」ということを、上手に隠しとおせている人もいるでしょう。
 
みんながある同僚の悪口を言っていても、決してそれに乗せられて悪口を言うことはない。
 
かと言って、冷ややかに見ているわけでもなく、それなりに合わせて仲間として楽しく談笑には加わっている。
 
でも、じっさいにはその人が一番同僚を悪く思っていることもある。
 
このような人は、悪意を表に出すことがないので、「性格が悪い」とは言われないのです。
 
 

┃マネしてもやっぱり「性格が悪い」と言われる

 
そこで、自分もこれらのタイプの人たちと同じことをしてみようと思ってみる。
 
面白おかしく他人の悪口を言って、楽しい人だと思われようとする。
 
また、談笑のなかで悪口を言っていても、決して乗せられることなく黙って聴いている。
 
にもかかわらず、やっぱり自分だけ「性格が悪い」と言われてしまう。
 
どんなに楽しく話しても、
 
「それは言い過ぎだよ」
 
と周囲からとがめられてしまう。
 
黙って人の悪口を聴いていると、
 
「自分だけいい子になろうとしている」
 
と陰口をたたかれてしまう。
 
どうしても「性格が悪い」という結論を出されてしまうのです。
 
 

┃そもそも「悪い性格」とはなにか?

 
世の中では「性格がいい人」と「性格が悪い人」に、単純に分けようとする傾向があります。
 
でも、じっさいに「性格」とは、そんなに単純なものではありません。
 
だいいち、「性格」という言葉自体がいったいなにを指しているのかということも、じつはハッキリしていません。
 
単純に「自分を不愉快にさせない行動」というていどの意味でしか使われていないのです。
 
不愉快に感じるかどうかは、人それぞれです。
 
多くの人が不愉快だと感じれば「性格が悪い」ということ。
 
つまり、「多数派を不愉快にさせる人」のことを「性格が悪い」と言っているだけに過ぎないのです。
 
「いい性格」と「悪い性格」があるわけではない。
 
ただたんに多数派の都合で決められるもの。
 
それが「性格のいい、悪い」の実態なのです。
 
まずそのことをしっかりと理解しておきましょう。
 
 

┃性格を「直す」とは別人になること

 
さらに「性格」は、「心の個性」だけで判断されていないのがじっさいのところです。
 
先ほど見たように、人の悪口を言っても、人に意地悪をしても「性格が悪い」と言われない人がいます。
 
これはその人のもつ「雰囲気」や「話し方」などの影響があるでしょう。
 
また、悪口を言うという「行動」さえとらなければ、「性格が悪い」ことを隠せることも先ほど見ました。
 
つまり、世間の「性格」の基準は「心の個性」だけではない。
 
その人の「雰囲気」や「話し方」、「行動」も基準に含まれているということです。
 
これらをすべて多数派に合わせて「直す」ということになると、もはや別人になるしか方法はなさそうです。
 
ましてやこのなかには、もともともって生まれた気質とも言えるものが含まれています。
 
だからこそ、「性格が悪い」とよく言われてしまう人は、なかなかその評価を変えられないのです。
 
「直せない」ものを「直す」努力を重ねる。
 
これほど報われない努力はありません。
 
ただただ疲れ果て、苦しみを重ねるだけになってしまいます。
 
ではいったいどうしたらいいのでしょうか?
 
 

┃性格が悪いと言われる「仕組み」を知ろう

 
重要なのは、性格が悪いと言われる「仕組み」を知ることです。
 
「性格が悪い」と言われる仕組みは、じつは「二段がまえ」になっています。
 
第一段階は、「悪い感情が浮かんでくるかどうか?」です。
 
つまり、目の前のできごとに対して、自然と浮かんでくる思いが、ポジティブかネガティブかということです。
 
ここでまったく悪い感情が浮かんでこない人がいたとしたら、それは「性格がいい」のでしょう。
 
第二段階は、「浮かんできても表現するかどうか?」です。
 
つまり、悪い感情が浮かんでくるけれども、それを表に出さない術を知っているということ。
 
または、表に出すけれどもその出し方が上手ということです。
 
「性格が悪い」と言われている人のほとんどは、この第二段階での振る舞いがとても苦手なのです。
 
 

┃あなただけが性格が悪いわけではない

 
これらの事実を突き合わせると、ある事実が見えてきます。
 
その事実に気がつくことができれば、もう無理に性格を直そうとは自然と思わなくなってきます。
 
その事実とはいったいなにか?
 
それは「ほとんどの人は性格が悪い」ということです。

世間で使われているように「心の個性」を性格と言うのであれば、世の中の人間はほぼすべて「性格が悪い」と言えるのではないでしょうか。
 
誰だって人を悪く思うことがあります。
 
また、他人の不幸を見て、正直ホッとしてしまった経験は多くの人にあるはずです。
 
そして、他人を見下していることなど日常茶飯事。
 
誰もが知らずしらずのうちに、他人を評価して「私の方がマシだ」と自分を安心させています。
 
さらに、ついつい嫌いな人に意地の悪い感情をもつこともあるでしょう。
 
要はそれを表に出しているかどうか。
 
そして、表に出しても許される人物であるかどうか。
 
この違いでしかないということです。
 
たしかに、先ほども見たように、他人を悪く思う感情がそもそも浮かんでこない「心の個性」がクリーンな人も存在するでしょう。
 
でも本当にそんな人ばかりであったら、この世界はもっと平和で安全なはずではないでしょうか?
 
日々、これだけのもめごとが起き、誹謗中傷が飛び交っている事実。
 
世界中で戦争と犯罪がくり広げられている事実。
 
それを他人ごとのように知らんぷりして生きつづけている事実。
 
それこそが「人間はそもそも性格が悪い」ということの証なのではないでしょうか?
 
それだけではありません。
 
私たち人間は、おいしいものを食べたいという欲求のためだけに、他の動植物を自分たちの思いどおりに育て、殺しつづけています。
 
これだけ残酷なことを平気な顔でやっておきながら、性格のいいも悪いもあったものではありません。
 
人間はそもそも性格が悪い。
 
あなたがもし「性格が悪い」と悩んでおられるのなら、それはあなただけの問題ではないということです。
 
あなたは「性格が悪い」と言われても、誰のせいにもせず、相手を責めず、自分と向き合い、懸命に自分の性格を直そうとしてきました。
 
そして、こうやって一人私のコラムを読み、今でも誠実に努力をつづけています。
 
そのあなたの方が、周囲の人たちよりよっぽど「性格がいい」。
 
私は、そう思います。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 

 
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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.AI時代に生き残る仕事
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.これからのビジネスの成功法則
4.善人なんていない
5.お金は好きですか?
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.「リア充」を目指すより
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.人に拒絶されると傷ついてしまう
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.仕事は三つもつ
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの使い方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.社会の常識に振り回されない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.居場所がない
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.苦手なことへの適切な対処法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう


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