TOP | コラム一覧 | 生きづらい人生の歩き方 | 仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策


更新日:2020年2月19日

仕事が恐い、職場が恐い

 

仕事が恐い、職場が恐い

LinkIcon目次はコチラ   
 

生きづらい人生の歩き方

 

第93回
仕事が恐い、職場が恐い

 

┃「仕事が恐い問題」で見落とされていること

 
仕事をするのが怖い。
 
職場に行くのが怖い。
 
あなたもそのような恐怖を感じられることがありますか?
 
あまりにも強い恐怖のために、休職や退職をする人も多くいらっしゃいます。
 
そのような人のなかには、休暇中は比較的元気に過ごせる人がいます。
 
そして、海外旅行に行ったり、飲み会などに参加することもある。
 
このような状態の人を、西洋医療の分野では「新型うつ病」などと呼んでいますよね。
 
その特徴としてよくあげられているのが「他罰的」であるということ。
 
つまり「人のせいにする傾向」があると考えられているわけです。
 
そして自分を被害者だと訴え、職場への復帰を長引かせる・・・。
 
そのために「わがまま病」などと批難され、大きく問題視されつづけてきました。
 
しかしこの問題には、とても大きくて単純な「見落とし」があります。
 
完全に「置き去り」にされている当たり前のポイントがある。
 
そのポイントとは、同じような状態でも「他罰的」ではないタイプの人がいるということ。
 
仕事が怖く、職場に行けないのに、それ以外の場では比較的元気でいられる自分を責めている「自罰的」な人もいるのです。
 
そして、そのようなタイプの人へのケアは、まったくと言っていいほどいき届いていない。
 
話題にすらあがらない。
 
結果として「仕事が怖く自罰的な人」は、ギリギリまで苦しみを我慢し、やがて苦しみに押しつぶされて、消え入るように職場からいなくなる。
 
だから、そのことを誰からも問題にされることがないのです。
 
 

┃「我慢」という苦痛への恐怖

 
また、仕事が怖い、職場が怖いという問題は、ひどくおおざっぱにあつかわれがちです。
 
怖い原因を「あの上司が怖いんだよね」といった「かんたんな原因」に特定されてしまうことが多いのです。
 
もちろん苦手な上司もいるでしょう。
 
でも、じっさいにはもっと多くの重く複雑な問題で本人は苦しんでいることがほとんどです。
 
たとえば、人混みや匂いが極端に苦手で、満員電車に乗るだけですさまじい苦痛に耐えつづけなければならない。
 
そうしてようやくたどり着いた職場では、頭の芯を突くような光や雑音だらけのなかで仕事に集中しなければならない。
 
また、怒りと恐怖の共存を抱えているなかで、人との会話そのものが苦痛に満ちあふれてしまう。
 
さらに、事務作業や仕分け作業、計画といった、細かい作業がどうしても思うようにできずに、短い時間でも疲れ果ててしまう。
 
そこでミスを重ねればバカにされ、「ダメキャラ」に徹することでなんとかその場をなごませ、自己愛が毎秒ごとに削り取られていく。
 
疲労感で座っているのも厳しい状態で、頭ももうろうとしてくるが、横になれるわけもなく、冷や汗をかきながら必死に耐え続ける。
 
朝からそのような状態のときには、一日をその苦痛とともに乗り切らなければならない。
 
このように、毎日異常なほどの我慢をしつづけなければならない。
 
その異常な我慢への恐怖。
 
絶え間なく我慢しつづけるという尋常ではない苦痛への恐怖。
 
これが「仕事が怖い、職場が怖い」という人が抱えている、本当の苦しみなのです。
 
 

┃数値に現れない苦痛

 
このような「絶え間ない我慢がもたらす苦痛への恐怖」というものは、数値には現れません。
 
健康診断ではいたって正常であり、発熱や痛みもありません。
 
だからどんなに訴えても通じない。
 
いえ。
 
訴える前に自分がその苦しみを信じてあげられない。
 
ただの甘えだと思ってしまう。
 
自分で自分を責めてしまう。
 
そして、どんどんと自分を追い詰めてしまうのです。
 
もちろん、本当に限界を感じて、それを上司や同僚に告げることもあります。
 
しかし、数値で現れない不調はまともに取り合ってもらえません。
 
そして、
 
「誰だって我慢している」
 
「つらいのはお前だけじゃない」
 
という一言で片づけられてしまうのです。
 
それどころか、逆に反感を買い、協力を得られなくなる。
 
そうして、仕事が怖い、職場が怖いという思いを強めていってしまいます。
 
やがて、それをくり返しているうちに、自分はなんの仕事もできないととことんまで自信を失くしてしまう。
 
強烈な恐怖と自信のなさによって、社会から孤立する状態にまで追い詰められてしまうのです。
 
 

┃「仕事が怖い、職場が怖い」という思いの正体

 
では、仕事が怖い、職場が怖いと感じている人は、もう仕事をすることはできないのでしょうか?
 
もちろん、そんなことはありません。
 
仕事が怖い、職場が怖いという思いの正体を突き詰めていくと、やがてその恐怖に冷静に対応していくことができるようになります。
 
さらには、自分に合わない仕事や職場に無理に戻ろうとする気もちがなくなる。
 
そして、新たな人生の選択肢を選べるようになります。
 
では、その「仕事が怖い、職場が怖いという思いの正体」とはいったいなんでしょうか?
 
それは、我慢させつづける「自分」への恐怖です。
 
世間一般の多くの人は、そこまで自分を我慢させることがありません。
 
それ以前に、そこまで我慢せざるをえないほどの「敏感さ」をもっていません。
 
もし「敏感さ」をもっていたとしても、他罰的な人であれば、それを人のせいにして早々にその場から離れることができるでしょう。
 
または、自分に深いダメージを与える前に休職をとったりすることもできます。
 
しかし、仕事が怖い自罰的な人は、とことんまで我慢してしまう。
 
深いダメージを負うまで、徹底的に自分を我慢させてしまうのです。
 
もう無理だ、限界だと思っても、我慢する以外の選択肢をとることを決して自分自身が許さない。
 
休ませないし、断らせないし、辞めさせないのです。
 
その自分に恐怖する。
 
絶対に自分を楽にさせてくれない自分に恐怖する。
 
「仕事が怖い自罰的な人」の恐怖の根底には、自分自身への恐怖があるのです。
 
これに気がつくことができれば、恐怖心はかなりの割合でやわらいでくることが多いでしょう。
 
人が恐怖を感じるのは、コントロールできないことに対してだからです。。
 
つまり、コントロールしていたのが自分だと気がつけば、そのぶん恐怖は減少するのです。
 
 

┃「仕事が怖い自罰的な人」に合った仕事環境とは?

 
仕事が怖い、職場が怖いという思いの正体は、自分への恐怖だった。
 
ただ、それに気づいたとしても。
 
恐怖が完全になくなるわけではありません。
 
匂いや音への敏感さがなくなるわけでもなければ、怒りと恐怖の共存がなくなるわけでもありません。
 
また苦手な事務作業が得意になるわけでもないし、自己愛の傷つきが癒えるわけでもありません。
 
さらに、我慢させる自分が完全に消えてしまうこともないでしょう。
 
休んんだり、断ったり、人に頼ることへの抵抗が激しく、やっぱり我慢する方を選んでしまう場合も多いのです。
 
つまり、結局は膨大な我慢の苦痛を味わうことになりがちなのです。
 
では、いったいどうすればいいのでしょうか?
 
仕事が怖い、職場が怖いと感じる人は、もはや仕事をすることができないのでしょうか?
 
そんなことはありません。
 
もちろん、今までどおり既存の仕事や職場に合わせようとすれば、これからも我慢の苦痛を味わうことになるでしょう。
 
しかし、自分に合った仕事、自分に合った職場を創りだせば。
 
「仕事が怖い自罰的な人」も、充実した仕事環境を手に入れることができます。
 
かくいう私も、「仕事が怖い自罰的な人」でした。
 
今でも、どうしても我慢を選ぶ自分がいて、体調が悪いときに仕事をしようとするときなど、「怖い」と感じることがあります。
 
でも、それを自分でマネジメントし、毎日を仕事をとおして最高に充実させることができています。
 
それは「脱世間起業」をしたからにほかなりません。
 
世間のしがらみから脱け出し、その外側から都合のいいところで社会とつき合うことができているからです。
 
つまり、社会の側に自分を合わせるのではなく、自分の側に社会を合わせたのです。
 
そして、今はそれが驚くほどかんたんにできる時代になったのです。
 
社会の側に自分を合わせて働こうとすれば、必ずいつか「我慢させる自分」に恐怖せざるをえなくなります。
 
しかし、脱世間起業をしていれば。
 
「我慢させる自分」をも、自分のなかの大切な自分として接することができる。
 
「我慢させる自分」すらも、仕事で活かすことのできる大切な自分になります。
 
私たちは、自分のもつ性質に合った仕事を見出すことができます。
 
それは「心の自由」を手に入れることだと言えるでしょう。
 
そうすることで、自分は「恐怖の対象」ではなく、大切な「仕事のパートナー」になってくれるのです。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶかつのり(信夫克紀)
 
関連コンテンツ
生きづらい人が起業を成功させられる理由
 
 

生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.AI時代に生き残る仕事
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.これからのビジネスの成功法則
4.善人なんていない
5.お金は好きですか?
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.「リア充」を目指すより
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.人に拒絶されると傷ついてしまう
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.仕事は三つもつ
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの使い方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.社会の常識に振り回されない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.居場所がない
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.苦手なことへの適切な対処法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
 


おかげ様でコラム数500本突破!

読むと心が強くなるコラム

「読むだけで生きる勇気が湧いてくる」と大好評をいただいている、しのぶかつのり(信夫克紀)の連載コラムです。
もちろん<無料>でお読みいただけます。