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更新日:2020年1月29日

生きづらさの正体

 

生きづらさの正体 生きづらい人生の歩き方 第9回

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生きづらい人生の歩き方

 

第9回
生きづらさの正体

 

┃「生きづらさ」を感じている人に大切なこと

 
「どうしてこんなに生きづらいのだろう…」。
 
今、多くの方が「生きづらさ」を感じています。
 
私自身も、長いあいだ「生きづらさ」に悩んできました。
 
また、生きづらさ専門カウンセラーとしてたくさんの方の「生きづらさ」に触れる機会をいただいてきました。
 
「生きづらさ」という同じ言葉であっても、その内容は本当にさまざまです。
 

<参照記事>
いろいろなタイプの「生きづらさ」について詳しく解説しています
生きづらさとはいったいなにか?

 
「生きづらさ」を感じている方は、その苦しみを少しでもやわらげるために、自分自身の「生きづらさの正体」を見極めることがとても大切です。
 
そのために、私は「生きづらさ」を大きく二つの種類に分けて考えることをおすすめしています。
 
 

┃「現実社会の生きづらさ」と「実存的な生きづらさ」

 
「生きづらさ」の正体を見極めるための、二つの種類。
 
その一つ目は「現実社会での生きづらさ」です。
 
たとえば、
 
「体に障がいがあって思うように動けない」
 
「収入が低くて衣食住が十分に得られない」
 
といった物理的な苦しみ。
 
または、
 
「心が敏感で人と接するのが怖い」
 
「苦手なものが多くて社会生活が苦しい」
 
といった心理的な苦しみ。
 
このように、社会生活を送るうえで、じっさいにとても大きな負担のかかる状態が「現実社会での生きづらさ」です。
 
言い換えれば「極度な生活しづらさ」だと言えるでしょう。
 
二つ目の生きづらさは「実存的な生きづらさ」です。
 
ここで言う実存は、「私という存在そのもの」という意味です。
 
したがって「実存的な生きづらさ」とは、たとえば、
 
「自分はなんのために生きているのか?」
 
と思い悩むような状態です。
 
「なぜ自分の人生はこんなにも苦しいのか」
 
「それでもなぜ生きていかなければいけないのか」
 
「自分は何をなすべきなのか…」
 
やがてこのような実存的な問いは、どうしても自分という枠を超えざるをえなくなります。
 
「人生とはそもそもなんなのか」
  
「この世界とはいったいなんなのか」
 
「存在とはいったいなんなのか」
 
どの問いも、かんたんには答えられないうえに、世間で語ることは暗黙のうちにタブーとされています。
 
必然的に、生きるうえでの大きな足かせとなっていく・・・。
 
これが「実存的な生きづらさ」です。
 
 

┃多くの「生きづらさ」は共感が得られない

 
もちろん「現実社会での生きづらさ」と「実存的な生きづらさ」は、きっちりと別れているわけではありません。
 
もっとも多いのは、「現実社会での生きづらさ」を感じながら、だんだんと「実存的な生きづらさ」に入っていく人でしょう。
 
障がいや貧困、心の敏感さなどの「極度の生活しづらさ」が日々積み重なることによって、なぜ自分がこれほどまでに苦しまなくてはならないのかという「実存的な問い」をもたざるをえなっていくのです。
 
一方、反対の道筋をたどるケースもあります。
 
いきなり「自分とは何なのか?」「存在とは何なのか?」という実存的な問いにとりつかれ、すべてが虚しく感じられたり、人や社会に嫌悪感や恐怖感をいだき、社会生活が困難になっていくというケースです。
 
どちらにしても「生きづらさ」を感じている人は、「現実社会での生きづらさ」と「実存的な生きづらさ」の両方をもっていることがほとんどだと言えるでしょう。
 
しかし、社会と接するうえで、これらの二つの「生きづらさ」は、あつかわれ方が大きく違ってきます。
 
「現実社会の生きづらさ」は、とても苦しいながらも、他者から理解をえられることもあります。
 
病名や障がい名がついて、必要なケアを受けられることもあるでしょう。
 
ただしその「現実社会の生きづらさ」でも、心理的な苦しみになると理解やケアを得ることは一気に難しくなります。
 
どれだけつらい、苦しいと言っても共感を得られない。
 
本人が「怖い」「苦手」「気もちが悪い」と口にしても、まともには聞いてもらえない。
 
たとえ病名や障がい名がついたとしても、それが偏見の目で見られる原因にすらなってしまうのです。
 
さらに「実存的な生きづらさ」ともなると、もはや誰も相手にはしてくれません。
 
「なぜ生きるのか?」などと問うものなら、「甘えるな!もっと大変な人がいるんだぞ!」と叱られることもあります。
 
心理カウンセリングでも、この領域をまともに相手してくれる人は少ない。
 
残念ながら本当にマレです。
 
フムフムと話は聞いてくれるものの、ただそれだけで終わってしまいます。
 
相談する側の人は、カウンセラーが心の底から共感していなければ瞬時にわかってしまうもの。
 
結果的に幻滅してしまい、「生きづらさ」に拍車がかかってしまうこともあるのです。
 
 

┃「生きづらさ」の複雑さ目を向けようとしない社会

 
私はそのような状況を変えたいと思い、「生きづらさ専門カウンセラー」になりました。
 
なぜなら「生きづらさ」の苦しみには、必ず実存的な面が含まれているからです。
 
私は障がいのある方、貧困に苦しむ方、心が敏感な方たちに接してきました。
 
また自分自身も、障がい者手帳をもっていましたし、虐待の後遺症や植物嫌悪症、貧しさにあえぎ苦しんだ経験もあります。
 
その経験のなかで言えること。
 
それは、単純に「現実社会の生きづらさ」だけで悩んでいる人はいないということです。
 
たとえば足に障がいのある人は、「歩きづらい」という物理的な面だけで悩んでいるわけではありません。
 
バリアフリーを一切考慮していない社会や、そのような問題に見向きもしない人の身勝手さに対する怒り。
 
さらに、そのような強い負の感情をやり過ごすためにはどうしたらいいのか…。
 
そんな心理的な面にも、当然のことながら悩み、切実に葛藤しています。
 
その切実な葛藤からは「実存的な問い」が生まれます。
 
「なぜ自分がこんな目に合わなければならないのか?」
 
「ここまでして生きる意味とはいったい何なのか?」
 
さらには、
 
「自分が生きづらさを抱えたことには、なにか意味があるのではないか?」
 
「この生きづらさを持った自分にしかできないことがあるはずだ。」
 
そんなふうに、自分の「使命」を意識しはじめる人も出てきます。
 
やがて「自分」を飛び越えて、人類、生命、宇宙、この世界全体について思いを馳せる人も出てきます。
 
そのなかで、人類のエゴの身勝手さに嫌気がさし、同じエゴをもつ自分にも嫌気がさして、生きる気力を失ってしまう人もいます。
 
このような「現実社会の生きづらさ」の物理的な面と心理的な面、そして「実存的な生きづらさ」。
 
これらをザックリと「生きづらさ」という言葉ひとつでまとめあげてしまっているのが、今の日本社会だと言えるでしょう。
 
「生きづらさ」の複雑さに目を向けず、「〇〇があるから苦しい」とシンプルに片づけようとする。
 
それが私たちの住んでいる社会の実態なのです。
 
 

┃「生きづらさの正体」を探る旅へ

 
悩み相談の専門家であるはずの心理カウンセラーでさえ、「生きづらさ」という言葉のなかにこれほどまで多様な感性が含まれていることに気づこうともせず、漠然と対応している人がいます。
 
それでは相談なさる方も納得できる答えにたどり着けるはずがありません。
 
「生きづらさ」と向き合うためには、その人がもつ固有の「生きづらさ」を、一つひとつていねいに解きほぐしていくことが必要なのです。
 
それは「生きづらさの正体」を探っていく旅だと言えるかもしれません。
 
私のカウンセリングの現場でも、ご自分の「生きづらさ」が解きほぐされるだけで、だいぶ心が落ち着き、生きるエネルギーが戻ってこられる方が多くおられます。
 
あなたがもし生きづらさを感じていらっしゃるのなら。
 
漠然とした「生きづらさ」に飲み込まれてしまわないように、ご自分の「生きづらさの正体」について、しっかりと解きほぐしてみることをオススメします。
 
Brain with Soul代表
生きづらさ専門カウンセラー
しのぶ かつのり(信夫克紀)
 
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生きづらい人生の歩き方 <目次>

1.AI時代に生き残る仕事
2.「世界一即戦力な男」に見る引きこもり脱出の糸口
3.これからのビジネスの成功法則
4.善人なんていない
5.お金は好きですか?
6.「お金もうけ」にとらわれなくなる話
7.「リア充」を目指すより
8.我慢してるのに自分勝手と言われる
9.生きづらさの正体
10.死んでも世界はつづくのか?
11.実存を充実させる生き方
12.他人の目が気になる人へ
13.「ジツ充」の極め方
14.不安の上手な対処法
15.変えられること、変えられないこと
16.「変えられること」の見つけ方
17.感情に飲み込まれない方法
18.人に拒絶されると傷ついてしまう
19.人生を変える方法
20.人生が変わる瞬間に必ず起こる問題
21.「心の空間」を生きる
22.話が噛み合わないと感じるなら
23.人生に疲れ果てたとき
24.「自分らしさ」とは何か?
25.AIと張り合うくらいなら
26.ジツ充とジコチュウの違い
27.社会に絶望している人へ
28.ネガティブ思考を変える適切な方法
29.仕事は三つもつ
30.心の健康法の効果が出ない理由
31.ベーシックインカムで将来も安心?
32.「悩み解決書」で悩みが解決しない理由
33.生きづらさを癒す一つの方法
34.もっとクヨクヨ考えよう
35.仕事を三つもつ理由
36.好きなことを仕事にする…?
37.苦しみの使い方
38.向かい風を追い風にする生き方
39.行動力を身につける方法
40.お金との上手なつき合い方
41.自己洗脳と自己欺瞞
42.人並みという幻想
43.元気がないと幸せになれないのか?
44.社会の常識に振り回されない
45.気が休まらない…
46.綺麗事に気づいてしまう人
47.生きづらい人が起業を成功させられる理由
48.そんなかんたんな話じゃない
49.人に気をつかい過ぎて疲れしまう
50.悩み過ぎて体がガチガチ
51.正解なんてない
52.心に余裕がない
53.誰に相談したらいいのかわからない
54.やる気はどこから湧いてくる?
55.人と対立してしまう
56.許すか、許さないか
57.生き方を決める
58.好きなこと探しの迷宮
59.生きづらさは誰のせい?
60.集中しすぎてしまう
61.居場所がない
62.不用意に交友関係を増やそうとしない
63.自分を最強の味方にする方法
64.世間のしがらみから脱け出したい
65.あと一歩が踏み出せない
66.なぜメンタルが弱いのだろう…?
67.苦手なことへの適切な対処法
68.心配ごとが頭から離れない
69.認められたいのに認めてもらえない
70.引きこもりは「悪いこと」なのか?
71.楽に生きたい
72.失言が多いので減らしたい
73.誰も心配してくれない
74.お金の上手な使い方
75.やる気が出ないのはなぜなのか?
76.深く悩んでいる人の方が「えらい」のか?
77.生きづらい人が幸せになりたいなら
78.この人と結婚していいのか?
79.心が敏感な人向けの対処法から抜け落ちている視点
80.人生を変えられる人と、変えられない人の違い
81.親が嫌いな自分はおかしいのか?
82.著名人と自分を比べてしまう
83.自分を信じられない
84.上司や部下に言うことを聞いてもらえない
85.劣等感は克服も解消もしなくていい
86.ポジティブシンキングがうまくできない
87.結果だけで判断される社会
88.「自分がされたら嫌ことは他人にしてはいけない」の嘘
89.「性格が悪い」と言われてしまう
90.「ありのままの自分」というやっかいな問題
91.「お金」以外に8つの基準をもとう
92.どうしてこんなにつらいのに誰にも伝わらないのだろう?
93.仕事が恐い、職場が恐い - その恐怖の正体と解決策
94.「恩知らずな人」を許せない
95.他人を不愉快にさせてしまう
96.「等身大の自分」という言葉にひそむ罠
97.有効な「貯金」の仕方を身に着けよう
98.「なぜ怒っているのかわからない」と言われてしまう
99.頑張っているのに結果が出ない・・・
100.自分を「弱い」と感じている人へ
 


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